2013年09月06日

日産 V-upの挑戦(中央経済社)

「2020年のグローバル経営を考える人事部長の会」第一回目では日産自動車 志賀COOより「日産自動車におけるグローバル経営と人事戦略」というテーマで、同社の実施しているグローバルマネジメントとその執行を支える人事システム等につき直接お話しを頂きました。

お話を受け「トップの熱い想い」と「人事システム」が、まさに車の両輪であることを改めて実感させていただきましたが、その「マネジメントのシステム」として同社のノウハウがつまっているのが『日産V-upの挑戦 カルロス・ゴーンが生んだ課題解決プログラム(中央経済社)』です。

V-up.jpg

この本では全社レベルの問題解決手法であるV−upプログラム(会社の業績に貢献する課題を設定し、クロスファンクショナルに編成されたチームが、有効性が実証された手法を活用しながら課題を効果的に解決していくプログラム(p.25))についての考え方、ノウハウが紹介されています。

同書では本プログラムが発足する以前の日産を「モノづくりの現場には方法論が確立されているが、管理間接部門には方法論が確立さえていない(p.27)」としています。

クリステンセン(2001)は組織の能力に関し、組織にできることとできないことは、3つの要因によって決まるとしています。まずは人材、設備、技術、商品デザイン、ブランド力、情報、資金、供給業者、流通業者、顧客との関係などの「資源」。次に、従業員が資源のインプットを価値の高い商品やサービスに変換するときに組織は価値を生み出しますがこの時の相互作用、協調、コミュニケーション、意思決定のパターンなどの「プロセス」。そして最後に仕事の優先順位を決めるときの基準である「価値基準」の3つです。クリステンセンは資源―プロセス―価値基準の枠組みにより組織能力を説明しており、日本企業においてグローバル化やダイバーシティに関しては「価値基準(経営メッセージ)」や「資源(採用)」が先行し、「プロセス」即ち組織マネジメントが追いついていない状況だと私自身は感じていますが、日産のV-upプログラムは、まさに経営者のメッセージ(価値基準)を受けた、多様性に富む社員(資源)が、新たな価値を生み出すプロセス(組織マネジメント)を実現する手法といえます。

非常に分かりやすく丁寧に書かれているので、組織マネジメントにおける戦略執行や課題解決に興味のある方にはお勧めの一冊です。

一点、留意事項として挙げるとすればあくまでも、トップによる継続的なメッセージ発信とプログラムの実施の2つで効果を発揮するため、経営のコミットや継続的な支援なしでのプログラム導入では成果はえられない、ということでしょう。



posted by 小平達也 at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月21日

ブラジルの流儀―なぜ「21世紀の主役」なのか


元日本経済新聞社常務(国際担当)で日経アメリカ社社長、サンパウロ特派員も務められた和田昌親さん(現日経HR社長)の著書、「ブラジルの流儀―なぜ「21世紀の主役」なのか (中公新書)」。

ブラジルは最近ではサッカーW杯、リオ五輪のダブル開催も決まったが新興国と一言でくくれない幅と奥深さをもち、知人の金融マンいわく「資源と食料で不安を抱える日本にとっては救世主的存在」とさえもいわれている。

本書では、社会・生活、経済・産業、文化・歴史、サッカー・スポーツ、政治・外交と幅広いテーマを網羅的かつQ&A方式でわかりやすく解説しており、ブラジルビジネスに携わるビジネスパーソンにとっては必読の一冊。

ブラジルの流儀.jpg

posted by 小平達也 at 17:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月18日

「アカの他人」を笑顔にする英国式品格のサービス

 British Airwaysで、客室乗務員、スーパーバイザーとして人材育成・人事考課をされている篠崎ひさこさんに先日お会いした際に、頂いたご著書。

「アカの他人」を笑顔にする英国式品格のサービス(大和書房)
090918.jpg


 徹底的にサービス対象(篠崎さんの場合はBAの乗客)の立場にたって考え抜き・笑顔で行動するという、まさにプロ。そこにはマニュアルを超えたプロとしての自律の世界がある。


posted by 小平達也 at 08:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月06日

藤井恵さんの新著紹介

「Q&A海外進出企業のための現地スタッフ採用・定着と駐在員育成のポイント」は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 国際事業本部の藤井恵さん執筆だが、新著ほか、書籍を2冊をいただいたので紹介させていただく。

ともに藤井さんの著書であるが、1冊目は「中国駐在員の選任・赴任から帰任まで完全ガイド」(清文社)。

これは昨年10月に発行されたもので中国駐在員の赴任前から赴任中について、そして帰任する時について、それぞれの状況に応じた社会保険・税務・危機管理・人事考課・給与・赴任者規程・帰任手続などを99のQ&Aにより要点を解説している。

中国駐在員の選任・赴任から帰任まで完全ガイド.jpg


2冊目は「海外勤務者の税務と社会保険・給与」(清文社)。

今年7月に発行された新著であり、海外勤務者の税務や社会保険・給与事務から主要国の個人所得税概要・租税条約、海外勤務規程の作成、海外での危機管理や健康管理、子女教育などに幅広いテーマを106のQ&Aにより要点を解説している。

海外勤務者の税務と社会保険・給与.jpg


2冊とも専門的かつ幅広い分野を扱っているのだが、Q&A形式なので手に取りやすく、読みやすい。お薦めできる内容である。



posted by 小平達也 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月24日

Q&A海外進出企業のための現地スタッフ採用・定着と駐在員育成のポイント

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの藤井恵さんが執筆する際、一部協力した著書、「Q&A海外進出企業のための現地スタッフ採用・定着と駐在員育成のポイント(佐々木隆彦・藤井恵 著(三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)」が届く。
Q&A海外進出企業のための現地スタッフ採用・定着と駐在員育成のポイント.jpg

藤井さんは税理士の資格ももち、海外駐在員の社会保険、税務等分野のプロ。私とは同世代なのだが、駐在員の支援という点でエースであり、今後ますますの活躍が楽しみな方である。

いつも丁寧なご挨拶をいただくが、こちらこそ微力ながら協力できてうれしい。


posted by 小平達也 at 13:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。